修了生の声

杜 開

 私は2013年4月に国際開発研究科(GSID)に入学し、博士前期課程の二年間をGSIDで楽しく有意義に過ごしました。 私の学部時代の専攻は経営学で、日本企業の海外進出の戦略及び生じた問題を中心に取り組みました。そのうちに、進出 先の国の文化や習慣を理解することの重要さを感じ、「異文化理解」ということに漠然と関心を持つようになりました。 ちょうどその頃国際開発研究科の存在を知り、GSIDの国際コミュニケーション専攻(DICOM)に進学することを決意 しました。
 GSIDは名古屋大学の「国連」と言っても良いでしょう。日本人学生だけではなく、世界中様々な国や地域からの留学 生もここに集まり、授業や日常コミュニケーションを通じて、語学力を向上させ、互いの文化をより深く理解することがで きました。また、授業の話で言えば、私は「人の移動と異文化理解」プログラムの授業を中心に履修していました。専門 知識や研究方法など多元的な知識を先生方から教わりました。例えば、先行文献からどのように斬新な切り口を探し出すか、 現地調査の事前準備や注意点などといったようなことが挙げられます。そのおかげで、人類学、移民学、社会学 などの分野を系統的に勉強することができ、個人の研究にもかなり役に立ちました。さらに、DICOMのゼミは少人数で行われ、毎学期 一回以上の個人研究発表の機会があります。研究テーマの構想から修士論文の完成まで、先生方が丁寧に指導して下さり、先輩方も多角的な観点から助言を下さり、実に良い勉強の雰囲気だと思っています。
 GSIDでの二年間は、私今後の人生にとって貴重な経歴と財産になりました。ここで出会った恩師と友人のおかげで、 有意義な留学生活を送りました。私は先生方から学んだ研究に対する真剣さと情熱を忘れず、GSIDで学んだ知識を生か して、今後は、社会人としての新たな一歩を踏み出していきたいと考えています。