グローバル企業人材育成特別課程とは
グローバルに活躍するビジネス人材の育成
―開発途上国・新興国での事業展開に必要な専門知識と国際性を身につける―
グローバル企業人材育成特別課程は、海外で事業を展開する日系企業や行政機関に所属し、今後海外拠点への派遣が予定されている若手・中堅の社会人を対象に提供される、1年制の博士前期課程です。本特別課程では、アジアを中心とした開発途上国・新興国で事業を展開する上で重要となる経済環境、産業政策、法制度、産業人材育成、労務管理などの専門知識を習得します。また、世界中から集まる学生との日常的なコミュニケーションを通じて、ビジネスで必要とされる実践的な英語力を身につけるとともに、多様な価値観を理解し、国際感覚を備えた人材の育成を目指します。
経済のグローバル化と開発途上国・新興国の市場拡大、そして少子高齢化・人口減少による国内市場の縮小に伴い、多くの日系企業が海外事業を展開しています。開発途上国・新興国において円滑に事業を実施するためには、地域特有の経済事情、産業政策、社会構造・事情、法制度、商習慣、労働市場、労務管理などを深く理解する必要があります。また、円滑な海外ビジネスの展開には国際経済法の理解も不可欠です。特に、世界有数の産業集積地である中部地方に拠点を置く企業にとって、今後ますますグローバルな活動が拡大することが見込まれるため、こうした専門知識を有する人材を育成することは喫緊の課題といえます。本特別課程は、こうした企業のニーズに応えます。
特別課程が募集・育成する人材
募集人材:
国際開発協力に関連する特定分野について基礎的な素養を身につけた人で、
- 民間企業等で開発途上国・新興国での海外業務展開に携わっている、または携わることが期待される人、または国家開発や国際協力業務に従事する行政官等で、 企業・民間セクターとの連携を活用した官民協力に従事している、または従事することが期待される人。
- 3 年以上の実務経験を有しており、本特別課程入学にあたり、所属機関からの推薦が得られる人。
特別課程のカリキュラム
通常、修士の学位を取得するには2年の履修が必要です。本特別課程では、夏季集中講義の活用など、集中的なカリキュラム編成を行うことにより、1年で修士の学位が取得できます。
グローバル企業人材育成特別課程 履修モデル(1年制)
- 合計で30単位
研究科共通科目/8単位 | 基礎A/4単位 | 国際開発入門/日本の開発経験 |
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基礎B/2単位 | フィールドワーク入門/基礎統計学/情報処理実習/アカデミック・ライティング・スキルズ a,b 他 | |
基礎C/2単位 | 海外実地研修/国内実地研修/国際協力組織論 他 | |
指導教員演習(la,lb)/2 単位 | ||
学位プログラム専門科目/20 単位 | 5つの学位プログラムが提供する科目群及び他研究科開講科目から学生が自由に選択します。実務において必要となる知識を集中的に学ぶことができます。 |
- 修士学位論文
- 修了(修士の学位を取得)
経済開発政策・マネジメント | 開発経済学/国際開発経済学/開発マクロ・ミクロ経済学/産業開発/開発金融論/公共財政管理/プロジェクト評価論/農村経済学/資源経済学/持続可能な観光と開発 他 |
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平和とガバナンス | 国際経済法/多国籍企業と国際法/国際協力法/安全保障論/平和構築論/国連法/国際政治学/グローバルガバナンス論/国際環境法 |
教育と人材開発 | 比較国際教育学/産業人材育成論/開発とビジネス/教育開発政策論/アフリカ開発論/ジェンダー、教育と開発/教育開発協力とパートナーシップ/教育とウェルビーイング/教育開発計画・評価論 |
包摂的な社会と国家 | アジアの法と社会/開発と社会文化変容/政治制度構築論/国際労働力移動/変化する社会と女性/多民族社会論 |
貧困と社会政策 | 国際開発と貧困/開発の新しい地平/貧困と社会政策/内発的発展論 |
他研究科開講科目例 その他、指導教員の承認を得て、他研究科開講科目から 10 単位を上限として受講することができます。
例:
経済学研究科開講科目:「国際経済」 「公共経済」 「上級経営 I」 「上級会計 I 」 「経営戦略 A」 他
法学研究科開講科目 :「法整備支援」 「知的財産法 I・II」 「比較法 I-III」 「ビジネス・ プランニング」 他
環境学研究科開講科目:「環境イノベーション」 「持続可能な開発入門」 他
* 開講科目は年度により変更される可能性があります。