修了生の声

飯田 瑞

私は、学部時代、卒業研究で行った東日本大震災後の地域資源のマッピングや、インドの農村、ケニアの国内避難民を 訪問した経験から、地域の潜在能力を活かした農業・農村開発について研究を深めたいと思い、国際開発専攻の農村・地 域開発マネジメントプログラムに進学しました。

GSIDには開発に関する情報やネットワークが豊富にあり、私は在籍中に、アフリカ3ヵ国において自身の関心に関連し た研究を行う機会に恵まれました。JIRCAS(国際農林水産業研究センター)のプログラムによるケニアの国際農業研究 機関への派遣では、伝統儀礼と生物多様性保全に関する研究を、JST(科学技術振興機構)/JICA(国際協力機構)による ナミビアでのSATREPS(地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム)においては、新農法導入にあたる研究者と農 家のコミュニケーションに関する研究を、JISNAS(農学知的支援ネットワーク)-JOCV(青年海外協力隊)連携プログ ラムでは、エチオピア農業研究機構において、修士論文の題材となる農業における男女の分業に関する研究を、それぞれ 行わせて頂きました。いずれの研究も、現在開発の現場にある課題を、実務と学問双方の視点から考えることのできる非常に貴重な経験となっただけでなく、卒業後の開発コンサルタントとしての仕事にも結び付きました。GSIDは、実務的、学問的 研究課題を探求するための環境が十分に整った場であると感じます。

また、授業やセミナーでの開発課題や研究手法に関する議論は、様々なバックグラウンドをもつ学友からの鋭い指摘で、 常に新しい発見の連続でした。国連や国際機関等で開発の最前線で働く方々が講演に来られることも多く、最先端の議論にタイムリーに触れられる機会があることもGSIDの魅力です。

GSIDでの学びを通して、今後開発実務家として働くための基盤と自信が身に付いたと強く感じます。これからも、国 際開発分野での進学を希望される皆さんが、GSIDの仲間となり、多方面でご活躍されることを願っています。